10月9日を「土偶の日」とする記念日制定を目指している「土偶の日運営委員会」はインターネット上で、全国各地で出土した土偶の美しさを競う「JOMON美土偶グランプリ」の投票を受け付けている。全国各地で出土した19の土偶のうち、函館からは「中空土偶」がエントリーし、29日現在、4位と奮闘している。いずれも国宝、重文級の土偶たちが悠久の時を超えて普遍的な美を訴えている。
同運営委員会は2013年に土偶作家の小林千幌さんらを発起人に考古学関係者や縄文愛好者らで発足。「土偶の日」の制定を目指して活動4年目の今年、日本記念日協会に申請が受理された。
縄文文化や土偶の魅力を発信する公式サイト「どぐぽた」で、昨年までは各地の土偶を模したキャラクターの人気投票「どぐキャラ総選挙」を3回実施。今年は実物の写真を用いて、それぞれの土偶の持つ特徴を広く紹介し、発信する企画とした。
29日現在、1~3位は「子宝の女神ラヴィ」(山梨県南アルプス市)、「ミス石之坪」(同県韮崎市)、「縄文のビーナス」(長野県茅野市)が競り合い、「中空土偶」が続く。それぞれの紹介ページには「ジェンダーレスなクールな目元」(中空土偶)などとアピールポイントを掲載。各地の土偶の特徴を楽しみながら知ることができる。
このほかにも「縄文の女神」(山形県舟方町)、「合掌土偶」(青森県八戸市)の国宝、重文級の土偶たちが美を競い合っている。投票は9月12日に開始し、「土偶の日」の10月9日まで受け付ける。IPアドレス1つにつき1票のみ。中空土偶を展示する市縄文文化交流センターは「北海道唯一の国宝の『茅空(かっくう)』に1票をお願いします」と呼び掛けている。
ホームページアドレスはhttp://jomonーbidogu.com/(今井正一)