来年3月26日の北海道新幹線開業を見据え、函館山ロープウェイ(函館市元町、竹村隆社長)が昨年8月から進めてきた山麓、山頂施設の大規模改修が完了し、13日にグランドオープンした総工費16億5000万円を投じ、新幹線時代に向けて万全の体制を整えた
新幹線開業後の利用者増加に対応するため、青函トンネルが開通した1988年以来、27年ぶりの大幅改修に踏み切った
山麓駅は延べ床面積870平方メートルから、約2倍の1767平方メートルに拡大これまで50人ほどしか収容できなかった待合スペースを拡充し、600人まで対応同社が運営するコミュニティーラジオ局「FMいるか」のスタジオを入り口そばに移転し、放送の様子を見ながら待ち時間を過ごせるようにした
山頂施設はエレベーターやトイレ、授乳室などを増設また冬場の転倒事故防止のため、屋外展望台の路面にロードヒーティング装置を導入したほかにもグランドオープンに先駆け、昨年10月に125人乗りのゴンドラ2基を更新している
この日の営業開始前にはオープンセレモニーが開かれ、関係者約100人が出席してテープカットなどを行った竹村社長は「お客様の利便性に則した改装が完了し、これからは中身を磨いていくことが必要になる職員一同おもてなしの心を持ち、函館観光の一翼を担っていきたい」と述べた
乗客は新しくなった施設に目を見張り、友人と埼玉県から訪れた佐藤康子さん(70)は「以前に来た時よりもきれいになっていて驚いた今度は夫と新幹線に乗って遊びに来たい」と笑顔を見せた
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15日はグランドオープンを記念したイベント「市民感謝デー」を開く終日(午前10時~午後9時)ロープウエー搭乗料金が無料になるほか、お楽しみ抽選会、大道芸のステージイベントなどを実施する問い合わせは同社(?0138・23・3105)へ(金子真人)