函館山から撮影した1892(明治25)年の町並みと現在の様子を並べて比較する特別展示が市立函館博物館(青柳町)で始まった上下に並べた巨大なパノラマ写真を比較しながら123年の時を隔てた2つの時代の変化を体感できる
公立はこだて未来大学との連携事業展示ケースを活用した「情報ブース・未来」の内容を刷新した情報デザインコース4年の斉田萌さん(23)が「思い出コミュニケーションツール」をキーワードに企画した
明治のパノラマ写真は中央図書館所蔵のガラス原板から制作現在の写真は9月に函館山から撮影した約700枚の画像をつなげた函館は明治末から昭和初期にかけて幾度も大火に襲われたため、ほとんどの建物が焼失しているが、同じ場所に再建したケースも多い
明治の函館港には1896(明治29)年に解体が始まる旧弁天砲台やさまざまな形の船舶が浮かび、往時の活気を知ることができるブース内には「聖保禄女学校」(現在の函館白百合学園)、「ハリストス正教会」などの特徴的建物をクローズアップしたA4版のパネルがあり、手に取りながら場所を探すこともできる
斉田さんは「明治時代には五稜郭の北側に建物がなかったり、同じ形の道路が残っていたり素材の面白さに着目した自分の知っている函館との違い楽しんでほしい」と話している
展示は1年間を予定入館料が必要(今井正一)