【江差】江差と上ノ国の両町が計画を進める地酒づくりを後押ししようと、江差経済同友会(小笠原弘会長、会員14人)による酒米づくりの取り組みが町内で始まった関係者によると、江差での酒米品種の田植えは初めてで、来年6月の商品化を目指し、生育調査などの関連データを両町に届ける
同会によると、江差では江戸時代中期から酒づくりが行われていたという言い伝えがあり、明治後期から大正にかけても「和久泉(わくいずみ)」という銘柄が存在したことが町史に記録され、酒瓶も文化財として残されている当時は町内で稲作は行われておらず、本州からコメを取り寄せて醸造していたという
今年1月の新年交礼会で、両町長は「江差と上ノ国で連携して地酒づくりができるかこの一年で見極めたい」と表明同会も「地域の盛り上げに協力したい」と、専門業者の「六花酒造」(青森県弘前市)に話を持ち掛けて独自の予算を組んだ町内水堀町の農家、小笠原裕章さん(45)の協力を受け、5月下旬、3000平方メートルに酒米品種「吟風(ぎんぷう)」を植えた
同会は、収穫したコメで六花酒造に醸造を依頼、来年6月までに純米吟醸酒720ミリリットルを約1500本用意し、このうち1000本を「江差ブランド」として地元の酒類取り扱い店で販売したい考え
同会の打越東亜夫代表幹事は「両町の地酒づくりの参考にしてもらいたく、いち早く行動して関連データを集めることが大事だと思った地域活性化の一助になれれば」と話している
同会では新酒の名前を公募している問い合わせは同会事務局(西野会計、電話0139・52・1118)へ(田中陽介)