函館市教委は29日までに、市民会館(湯川町1)で昨年度行った耐震診断結果について、建物の耐震性を示すIS値(耐震指標)を大幅に下回ったと明らかにした改修には20億円が必要と試算しており、市教委は今後の対応について検討を進めている
耐震診断は昨年秋から年度末までにかけて、大ホールがあるホール棟と、事務室や小ホールを備える管理棟に分けて行った
IS値は数値が高いほど耐震性が高く、市民会館の場合、0・675以上で耐震性を満たしているとされるが、ホール棟で0・234、管理棟で0・173だった震度6強~7程度の地震で倒壊や崩壊する危険性が高いとされる0・3未満をいずれも下回り、改修が必要と診断された
市民会館は鉄骨鉄筋コンクリート造で地下1階、地上4階建て1970年建造で老朽化が進んでいる上、ホール棟は吹き抜けの構造で柱が少なく、管理棟は建物の形状が不整形で、相互に支え合う構造になっていないことが要因とみられる
改修費用は概算でホール棟、管理棟ともに約10億円と算出している市教委生涯学習部は「改修に向けた調査費を6月の補正予算に向けて要求している設備などがどの程度老朽化しているかも調査したい」としている(千葉卓陽)