【森】任期満了に伴う町長選は11日に投開票が行われ、新人で会社役員の岡嶋康輔氏(41)=無所属=が3711票を獲得。2期8年務めた現職の梶谷恵造氏(64)、新人で元町職員の佐々木陽市郎氏(63)=いずれも無所属=の2氏を下して初当選を果たした。投票率は72・35%で、2012年の前回町長選を1・62ポイント下回った。
8年ぶりとなった町長選は、人口減少対策や公共施設・子育て施設の整備、地域公共交通の充実など、町が抱える課題を巡り、町政の継続か刷新かが争点となった。
岡嶋氏は3月に早々と出馬を表明。人口減少対策を軸に、教育・育児の環境整備や一次産業振興、観光に力を入れていく考えを示し、町民主導のまちづくりを訴え続けてきた。停滞感のある町を変革するためには、岡嶋氏の若い力と行動力に期待する声も多く、若い世代を中心に支持を集めていった。
梶谷氏は今年6月の町議会で出馬を表明。2期8年の実績とともに、幼児教育施設や公共施設の整備を訴えてきたが、多選批判もあって支持を固めきることはできなかった。
佐々木氏は3氏の中では一番遅い8月に出馬表明。連合北海道や自治労北海道本部の推薦を受けて組織戦を展開したが、出馬表明の遅れを挽回することはできなかった。
岡嶋氏は1979年八雲町出身。函館大卒。実家のコンビニ店で勤務後、2008年からセブンイレブン渡島森本町店を経営。森観光協会の副会長や森青年会議所の理事長を務めた。
当日有権者は1万2787人で、期日前投票の利用は3294人だった。(北川隼夢)