日本の人工知能(AI)研究の第一人者で、公立はこだて未来大学副理事長の松原仁教授(61)が4月、東京大学次世代知能科学研究センター(AIセンター)の教授に就任する。移籍後も未来大の特任教授として授業などを行う。
松原教授は、通産省工業技術院電子技術総合研究所(現・産業技術総合研究所)の研究官を経て、未来大が開学した2000年に同大教授、16年に同大副理事長に就任。人口減や自然環境の変化に伴う地域の課題解決に向け、官民と連携したAI技術の実用化や人材の育成などに取り組んでいる。移籍後も同大で「人工知能基礎」と「パターン認識」の授業を担当する。
松原教授は「20年間未来大に在籍し、函館という土地で現場を経験できたことは大きな糧となった。これからも社会に貢献できるAIの可能性を追求していきたい」と話している。(金子真人)