鍛治さくら認定こども園(佐々木千香子園長、園児104人)に今春、男性の保育教諭3人が着任した。3人は10年以上のキャリアを生かし、「子どもと一緒に楽しみを共有しながら、男性ならではの役割を果たしていきたい」と意気込んでいる。
着任したのは、全クラスを回る柴田亮(まこと)指導保育教諭(33)、4歳児担任の河原大作教諭(同)、3歳児担任の佐藤翔太教諭(29)。特色のある園を作ろうと、同園を含む市内12園を運営する函館共愛会(近江茂樹理事長)が初めて男性3人を同時に配置した。
3人は昨年度まで共愛会の別のこども園や子育てサロンに勤務。研修会などで顔を合わせていたが、男性教諭が複数いる環境はこれまでなく「一緒に働けるのは心強い」と声をそろえる。
男性教諭は防犯面や女性には難しい力仕事などで活躍し、父親以外の男性との関わりが子育てに好影響を与えることが期待される。柴田教諭は「子どもが性役割を獲得する上で、男女両方の保育教諭がいることだけで意義がある」と話す。特に運動面では、全身を使ったダイナミックな遊びを展開でき、佐藤教諭は「子どもたちと体を動かすのが大好き」と笑顔を見せる。
新年度はスタートしたばかり。各自ができることを模索していくといい、河原教諭は「行事の出し物など、3人で話し合いながら園を盛り上げたい」とにっこり。佐々木園長は「力を発揮してもらえば、他の職員にも刺激になる。全員で連携し、園児と保護者が安心して過ごせる園を作っていきたい」と話している。(稲船優香)