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いさりび鉄道開業準備着々

 北海道新幹線が開業する来年3月26日にJR江差線五稜郭―木古内間37・8キロの運行を引き継ぐ第三セクター、道南いさりび鉄道(函館、小上一郎社長)が着々と開業準備を進めている。年内に運賃と運行ダイヤが決まり、来年1月以降に沿線住民向けの説明会を開く。地道なPR活動が功を奏し、地元での認知度も高まってきた。乗客を増やし収益の向上を図るため、全社員一丸となって沿線の埋もれた〝宝探し〟に奔走している。
 同社が道運輸局に申請した旅客運賃は、現在のJR運賃の1・3倍程度に設定。JR乗り入れ区間を含む木古内―函館間は現行より270円値上げし1110円。同社は「単純に1・3倍だと一部の駅利用者の負担が大きくなるため、それを回避するために営業キロの刻みを工夫した」と説明する。
 今年8月に本社を札幌から函館に移転後は、道南各地で行われる祭りなどのイベントへ積極的に参加、リーフレットやポケットティッシュ、絵はがき、うちわを配るなどの宣伝活動に注力。同社は「いさりび鉄道へ生まれ変わることが、だいぶ浸透したという手応えがある」とする。
 しかし、同社は旅客営業距離1キロあたりの1日平均輸送人員が643人と全国の並行在来線で最も少なく、開業後10年間で23億円の赤字が見込まれる。観光客を含めた乗客を増やすためのサービス向上が求められており、何か特色を打ち出すことはできないか―。
 新しい魅力づくりに向け、先頭に立つのが営業課長の勝又康郎(やすお)さん(46)だ。JR北海道の営業担当時代の2004~14年、77本もの旅行商品を生み出し、約3400人が参加。全国の鉄道ファンから最もよく名前を知られているJR北社員だという。その手腕を買われ、JR北から同社へ出向した。
 勝又さんは営業エリアを自らの足でくまなく歩き、人脈をつくりながらネタ探しに懸命だ。勝又さんの提案で、既に「道南いさりび鉄道で行く各駅停車お菓子の旅」と題した特集を組んだ雑誌も。勝又さんは「沿線は食べる、見る、学ぶという素材に恵まれている。素晴らしい素材に磨きをかけ、利用促進につながるアイデアを生み出せれば」と意気込む。
 大株主の道も手をこまぬいているわけではない。3500万円を予算化し、同社がJR北から譲り受ける9両のうち、2両を簡易改造し、観光列車として活用する。来年2月にはお披露目する見通しだ。
 開業直後から厳しい経営は必至。沿線の北斗市は運行赤字に対し、年間1500~1800万円の市負担が生じると想定。同社は「JRから無事に運行を引き継ぎ、初日から安全を確保しながら安定した運行を実現するため、全社員が準備を急ぐ」としている。(山崎大和)

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