【江差】ニシン漁で活気づいた往時のにぎわいを再現した「いにしえ街道」(津花町、姥神町、中歌町)を舞台としたイベント「春の江差いにしえ夢開道」(実行委主催)が3日に開かれた。恒例の花嫁行列では、華やかな衣装を身にまとった2組が長持唄に合わせてゆっくりと街道を進み、沿道から温かな祝福を受けた。
今年の参加カップルは、北斗市の小松泰人さんとみずきさん、江差町の西川禎浩さんと百合恵さんの2組。
伝統的なスタイルによる大人数の花嫁行列は、東本願寺江差別院をスタートし、旧中村家住宅での嫁入り儀式を行った後、最後は姥神大神宮を参拝。江差餅つき囃子(はやし)保存会による餅つきばやしや、江差追分歴代女性チャンピオンによる追分の披露なども、イベントを盛り上げた。
この日は天候にも恵まれ、大勢の観光客や地元の住民が伝統的な儀式を一目見ようと沿道にずらりと並び、熱心に写真やビデオ撮影をする姿も目立った。日帰りのバスツアーで苫小牧市から訪れた伊藤成敏さん(75)、洋子さん(71)夫妻は「いにしえ街道はテレビの画面で見たことはあったが、実際に来てみるととても風情があって素晴らしい。花嫁行列も華やかで最高だった」と満面の笑みを見せていた。(小川俊之)