函館八幡宮(川見順春宮司)の例祭が15日に開かれた。2年に1度の神輿渡御(みこしとぎょ)が実施され、市内西部地区を大神輿(みこし)が巡行し、本殿に続く134段の石段を担いで駆け上がる「石段のぼり」が行われた。
この日は時折雨が降る天気となったため、市の有形文化財に指定されている大神輿は雨よけのシートがかけられ、約90人の担ぎ手が交代で練り歩いた。金森倉庫群や函館朝市前では、観光客が威勢のいい掛け声に拍手を送っていた。
クライマックスの石段上りは、雨で足元が濡れていて危険なため、「かけ上がり」ではなく、ゆっくりとした速さで行った。初めに同八幡宮の剣道場「神威館」の子ども神輿、続いて巡行には参加しなかった女神輿で、最後の大神輿はいつもより遅いものの約2分で本殿前に到着した。
函館朝市前で見物していた、群馬県富岡市の会社員原康介さん(51)は「旅行に来てこんな大きな神輿を見ることができて良かった」、同八幡宮でかけ上がりを見ていた市内美原の主婦石森陽子さん(66)は「前回も見に来たが、かけ上がりでなくても迫力あった。皆さんお疲れさまでした」と話していた。(山崎純一)