【木古内】夏の行楽シーズンに合わせ「夏休み鉄道イベント」が町内各所で開かれている。町郷土資料館「いかりん館」では、鉄道写真展や鉄道ペーパークラフト体験を実施。また同館横の江差線廃線跡で営業する「道南トロッコ鉄道」では夏季特別運行を行っており、乗車を楽しむ観光客で連日にぎわっている。
鉄道イベントは、青函トンネル開業30周年、北海道新幹線・道南いさりび鉄道開業2周年を記念し町が企画。いかりん館の写真展は函館市の愛好家、中山博康さんが長年撮りためた写真43点を展示。1988年の廃線直前の松前線列車や、2006年まで運転された「ドラえもん海底列車」など、過去30年に海峡を駆けた列車を振り返る。また、北海道新幹線H5系と道南いさりび鉄道車両のペーパークラフトや、常設展示の鉄道資料室も子どもたちや鉄道ファンの人気を集めている。
道南トロッコ鉄道は、昨年の夏休み後半の好評を受け、夏季特別運行期間を延長。道南を観光に訪れた松尾妙子さん(77)=千葉県船橋市=は夫と息子、孫など一家9人でトロッコに乗り「木古内には孫娘の勧めで来た。トロッコを自分でこぐ楽しさは、乗ってみないとわかりませんね」と満足した様子だった。
このほか、道の駅「みそぎの郷きこない」といかりん館来館者にはオリジナル鉄道カードの配布も行っている。道の駅では11日から19日まで道南いさりび鉄道の写真展も開く。鉄道イベント、トロッコ鉄道特別運行は9月9日まで。(神部 造)