【七飯】川田龍吉男爵(1856~1951年)の生涯を題材とした和太鼓合唱劇「Ryo(リオ)~男爵いもの父 龍と天使の物語」(七飯男爵太鼓創作会主催)が26日午後2時半から、七飯町文化センターで開かれる。2月に宮城県大崎市での公演を控えた壮行公演で、川田男爵役に仙台市を拠点とする「演劇ユニット言言」代表、飯沼由和さんを招く。(今井正一)
「男爵いも」の生みの親として知られる川田男爵の生涯を描き、留学先のイギリスに残した恋人ジニーの思いを和太鼓や篠笛、歌に乗せた創作劇で、川田男爵ゆかりの七飯、函館、北斗で上演を続けてきた。
同県在住の作曲家で、楽曲、指揮を手掛ける佐藤三昭さんとの縁で、2月23日に道南以外で初めてとなる大崎公演が決定。大崎市は水田の伝統的な水管理システムが国連食糧農業機関によって「世界農業遺産」に認定された地域で、道南の大地に生きた川田男爵と、農業という営みが発信する暮らしへのメッセージを重ねる。
昨年8月には飯沼さんと演奏を担う和聲アンサンブル・リオとのメンバーが七飯町で稽古を行った。その後も同県に足を運び、佐藤さんや飯沼さんと川田男爵像を深めてきた創作会会長で脚本の高橋理沙さんは「川田男爵は他人とは異なるビジョンを持っていた。飯沼さんは人間の奥底にあるエネルギーをにじみ出すような、計り知れないものを表現する人」と話す。
七飯での上演は約1年ぶりで、高橋さんは「川田男爵の生き方の価値を見つけて、私たちに教えていただければ」と来場を呼び掛ける。午後2時開場。一般1600円、高校生以下500円(当日各300円増)。予約、問い合わせは事務局(0138・78・1093)へ。