NPO法人市民創作「函館野外劇」の会(中村由紀夫理事長)は、戊辰戦争終結150年を記念した事業として、野外劇のテーマソング「星のまちHakodate」のCDを制作する。19日には市芸術ホールで函館出身の歌手、暁月めぐみさんが収録に臨んだ。
同曲は、七飯町在住の芥川賞作家、新井満さんが作詞、作曲を手掛け、野外劇が大幅リニューアルに踏み切った2003年の第16回公演から劇中で使用している。
地元歌手による新規収録は新井さんの提案によるもので、暁月さんのほか、函館男声合唱団、函館少年少女合唱団と北美原小学校卒業生の2団体、新井さんによるオリジナル版、カラオケの全5バージョンをCDに収録し、今夏の公演会場で販売する計画だ。
暁月さんが使った音源は、札幌の作曲家八幡浩暢さんに編曲を依頼。関係者が見守る中、暁月さんは細部にわたって歌い方を確認しながら収録を進めた。暁月さんは「(歌い手として)選んでいただいてうれしい。声質にも合っているので歌いやすく大好きな曲。気持ちよく歌うことができました」と話す。
同会理事で、CD制作を統括する佐々木茂道教育大名誉教授は「野外劇のテーマソングから『函館の歌』になった」と歌声に太鼓判を押す。中村理事長は「暁月さんの歌声は素晴らしい。この歌を広めたいというのは新井さんの思いでもある。(CD化を機に)いろいろな人に歌ってもらいたい」と話している。(今井正一)