大腸CT検査について
大腸がんとは、日本人のがんの死亡数第2位の病気です。腹痛、血便(便に血が混ざること)や下血(肛門から血が出ること)など症状がありますが、これらは日常生活の中で気づきにくく、症状に気づいた時にはがんが進行していることが多いため、早期に発見することが大事な病気です。
大腸がんを早期に発見するためには定期的な検診を受けることが推奨されており、この検診で大腸がんが疑われた場合、精密検査を受ける必要があります。一般的に精密検査としては内視鏡を用いた検査が挙げられますが、精密検査の受診率は低く、原因として検査に対して痛く苦しいものだと思っている方が多いためと考えられています。
そこで、内視鏡検査とは違った方法で大腸内を非常に楽に観察でき、ご高齢の方でも無理なく行うことができる大腸CT検査をご紹介します。
大腸CT検査は、肛門に直径約7mm(えんぴつ程度)のチューブを少し入れ、そこから炭酸ガスをいれて大腸を膨らませ、撮影するだけです。検査時間がとても短く、大腸にいれた炭酸ガスはすぐ体内に吸収されるので苦痛が少ないです。内視鏡検査では検査前の食事は主におかゆですが、大腸CT検査では検査用の親子丼・カレー・中華粥を食べることができ、さらに大腸をきれいにするために飲む下剤の量がとても少ないのも特徴の一つです。
大腸CT検査は即時に大腸をみる内視鏡検査と違い、撮影した画像から大腸を観察しているため、色や硬さがわからないなどの欠点がありますが、CT検査であるため大腸の周囲情報まで知ることが可能です。何より内視鏡検査よりも楽に検査を受けることができ、国内外を問わず精密検査として有効な検査の一つとされています。この検査を知ってもらうことで大腸の精密検査を受けるきっかけとなればと思います。
(ハコラク 2019年2月号掲載)
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