函館日吉コミュニティエリア(日吉町4、コンテ日吉)の多世代交流センターで、来年1月末までに内科・小児科医院が開設される見通しとなった。同センターでは同時に訪問看護、訪問リハビリステーションも開業する予定で、空きテナントが全て埋まり、当初の構想に近づくことになりそうだ。
医院は、同エリアで高齢者施設を運営する社会福祉法人「善智会」の波多野治理事長が開設。床面積は約80平方メートルで、工事費など関連費用は数百万円を見込む。
同エリアに入居する高齢者や周辺住民らの外来患者を受け付け、医師は3人体制を想定。待合室をコンパクトにし、診察順番が近づいたらメールで知らせるなどのシステムを導入する。
波多野理事長は千葉県印西市でも個人クリニックを経営していることから、新設の医院は当面、別の医師が院長を務める予定。将来は医療法人の設立も視野に入れる。
同エリアのほぼ中央に位置し、地域交流活動の拠点となる同センターには現在、郵便局や歯科医院、コインランドリーなどのテナントが入居。前理事長の飯田善樹氏らの構想では小児科の誘致計画などがあったが、これまで2区画が空いていた。残りの区画は、訪問看護と訪問リハビリの拠点場所になる予定。
同法人は年内にも「函館みらい会」へと法人名を変更し、新体制へと移行する。波多野理事長は「高齢者の福祉施設だけでなく、子どもの医療も加わり、真の意味で多世代の受け入れ態勢が整う。生涯活躍のまちというコンセプトの実現に向けて力を尽くしたい」と話している。(山田大輔)