腸腰筋の重要性について

　皆さん、インナーマッスルの中の腸腰筋という筋肉をご存じでしょうか？スポーツ愛好家の方は聞いたことがあるかもしれません。腸腰筋は上半身と下半身を繋ぐ非常に重要な筋肉でキング・オブ・インナーマッスルと呼ばれています。身体を支え、姿勢を保持、歩行、運動パフォーマンス向上に必要不可欠な筋肉です。近年は筋トレブームで、スポーツジムが点在し、テレビでもいろいろな方法のトレーニング方法が取り上げられております。しかし、もしかすると今取り組んでいるそのトレーニング方法はあなたに合っていない可能性もあります。
　筋肉は強い力を発揮するアウターマッスルと、支えに使われるインナーマッスルに分けられます。一般的な筋力トレーニングはほとんどがアウターマッスルを鍛えるトレーニングになっています。筋力トレーニングを行ったものの、身体のどこかが痛くなって途中で止めたことや、身体が重くなり鈍足な動きになってしまった経験はないでしょうか？それは基礎筋力がない状態で、アウターマッスルを鍛えてしまった結果かもしれません。例えて言うのであれば、基礎工事もしない土地の上に豪邸を建てた、扉が重厚なのに蝶番がプラスチックだったと同じようなことで、家であれば傾きますし、ドアだとすぐに壊れてしまうでしょう。
　スポーツ選手でインナーマッスルを重要視したのが、イチロー選手だと思います。あの年齢まで高パフォーマンスでプレーを続けていけたのは、強靭なインナーマッスルのお陰といっても過言ではないでしょう。インナーマッスルを鍛えると、基礎代謝が上がり太りにくい身体になったり、姿勢が良くなり若々しく見えたり、歩行がスムーズになる、腰痛、肩こりの改善などのメリットがあります。トレーニングをしたいけれど、どうしたらいいか分からない、思ったようにパフォーマンスが上がらないなど、お悩みのある方は柔道整復師などにご相談ください。
（ハコラク　２０２１年４月号掲載）

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