福祉の現場における、今そこにある危機
「デイサービスとは何か?」ということは、このコーナーで幾度となく取り上げられて来たため、今回は福祉業界全体が現在、直面している喫緊の課題についてお話をさせていただきたいと思います。
それは、福祉の現場における深刻な人手不足の問題です。
現代社会においては、どの業種も同じような状況下にあるようですが、特に福祉の仕事は公共的な色彩が色濃く、我が国の将来をも左右する重要な事業であり、早急に解決すべき課題となっています。
2016年に厚生労働省が公表した推計によると、2025年には介護職員の数が全国で38万人も不足すると予想されており、中でも東京・大阪などの大都市圏では2万人以上も不足する深刻な状況に陥ると言われています。高齢者の人口が増える一方で介護職員の数が不足するというのは、国家はもとより国民にとっても由々しき事態です。
では、福祉の現場で慢性的な人手不足が起きると、どのようなことが懸念されるか?というと、各職員個々の負担が大きくなるのはもちろんのこと、利用者様に対するサービスの質の低下、職員の目が行き届かずに起きる施設内での転倒事故などの多発が容易に想像されますが、特筆すべき重要な問題は、必要な介護サービスを受けたい時に受けられなくなるという介護難民の増加です。
また、これからは国で定める人員配置基準(利用者様の数に対し介護職員が何人必要かというもの)を満たすことができず、廃業や休業を余儀なくされる事業所も増加の一途をたどると推測されます。
この危機的状況を打破するためにも、官・民一致協力のもと介護職員の処遇面でのさらなる改善が必要不可欠と思われます。
(ハコラク 2019年2月号掲載)
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