【北斗】市は20日、道道上磯峠下線沿いの市渡マルメロ団地で、マルメロの収穫作業を行った。収穫した実は、26日から始まる市営せせらぎ温泉の「マルメロ風呂」に使われるほか、市商工会を通じて市内商店などに配布される。
旧大野町地区では、道路ぎわなどに植えられていたマルメロが古くから親しまれ、秋になると特有の香りが漂う。1985年ごろ大野町青年会議が一村一品の対象にしようと、特産品としての開発を模索。ジャムなどの加工品を開発した。
この日は市職員や森林組合職員ら14人が作業し、たわわに実った約120本から約990キロを収穫した。市農林課の富田祥之課長によると「今年は夏の気温が高く、生育が早かった」といい、割れや落果などが目立ち例年より収穫量は少ないものの、見栄えのよい大ぶりの実がとれたという。
マルメロは渋みや強い酸味から生食はされず、主にジャムやコンポートなどに加工される。市内の栽培農家は減少し、現在は3軒で生産。JA新はこだての直売所「あぐりへい屋」(市東前)では一袋400~450円で購入できる。(神部 造)