確かな技術に裏打ちされた筆遣いで
生活用品に彩りを添えるペイントクリエイター
紙はもちろん、キャンドル、バイオリンと素材を選ばず、花や風景など、アクリル絵の具を使い繊細なタッチで描く。藤﨑ミサ子さんがトールペイントに出合ったのはドライフラワーアレンジメントの講師として勤めていた今から25年ほど前のこと。函館市内の生花店に仕入れで訪れた際、店内のトールペイント体験コーナーで板に絵を描いているのを見掛けた。「絵は紙に描くものという固定概念が覆り、昔から好きだった絵を描くことの楽しさを思い出させてくれた」。専門書を見て独学で、また国内外の講師からも学んで技術を身に付け、講師の認定資格も取得。「絵が苦手な方こそ楽しめるのがトールペイント」と現在は自宅で教室を開く傍ら、欧州各国の技術を用いてさまざまなモチーフで作品を手掛ける。「バラを描くことがライフワーク」と言い、筆の特徴ごとにゴージャスに、りりしく、かわいらしくと、バラの多彩な表情を軽やかに描き出す。夢は「自身のペイント本を出す、若い方へ技術を伝えたいなどいろいろあります」と優しく微笑んだ。
(ハコラク 2021年6月号掲載)
WildRose
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