函館市のサクラの名所、函館公園内の中央広場で新型コロナウイルス感染症対策をとった上で出店した露店営業が9日で終了する。市が今後のイベント運営に生かすための実証実験として4月24日から実施し、6日までに3万2000人(出店エリアのみ)が訪れた。「来場者の協力もあってトラブルもなく進んでいる」(市経済企画課)といい、露店関係者も「残りの期間を楽しんでほしい」と来場を呼び掛ける。
同公園は昨年、閉鎖され露店の出店も認められなかった。今年は16日までの花見期間中に公園内は閉鎖しないが、電飾はなく、火気の使用、飲酒、宴会、食べ歩きを禁止している。
噴水がある中央公園内には、入口と出口がある露店の出店エリアを設けた。道街商協同組合函館支部と協議し、飲食12店に絞った。入場数は一度に400人までで一方通行とし、一定の距離を保ちながら歩くほか、消毒液と自動検温器を設置するなど感染症対策を施す。飲食スペースも用意した。
出店エリアは400人に達する時間帯はなかったというが、25日の5000人をピークに1日3000~4000人が訪れた。飲食スペースも計1万2000人(6日現在)の利用があった。市は来場者へのアンケート調査も行っており、今後報告書をまとめ、飲食を伴う今後のイベント実施に生かす考えだ。
会場にはおでんや焼き鳥などの人気商品が並んでいる。ある店の店主は「例年に比べると少ないが来てもらえるだけでありがたい」と話していた。露店の営業時間は午前10時~午後5時半。(小杉貴洋)