自主夜間中学「函館遠友塾」(菅原智明代表)は7日、函館市総合福祉センターで第9回卒業式を開いた。2年間の学習を終えた8人に菅原代表が卒業証書を手渡した。
2009年に開設した同中学は、2年制で、20年度は48人が受講。初受講から2年間の学習を終えた人に卒業証書を送っている。新型コロナウイルスの流行以降、昨年は2月末から6月まで休講が続くなどの影響を受けたが、菅原代表は「7月の再開時には喜ぶ人が多く、出席率も高まり、勉強したいという気持ちが伝わってきた」と話す。
卒業式で、菅原代表は「不安もあったと思うが、勇気を出して新しいことに挑戦し、勉学に励んだ姿勢に最大限の敬意を表します。皆さんの明るい笑顔にスタッフも力をいただいた」と式辞を述べた。最後はスタッフがアーチをつくり、拍手で卒業生を見送った。
友人に誘われたのをきっかけに受講した卒業生の勝又順子(のりこ)さん(72)は「再び学ぶことが新鮮でした。コロナ禍もありましたが、楽しく通うことができました」と話し、新年度も受講を継続する。
今年度は新入生を7人迎え、44人が受講。14日から毎週水曜に開催するが、会場の使用人数の制限があるため、学年別に隔週の授業を当面続ける方針。問い合わせは、菅原代表(0138・31・2354)へ。(今井正一)