函館新聞電子版

医療の現場から/函館中央病院 新生児集中ケア認定看護師 副看護師長 佐藤睦美さん

 薬の役割もある大切な母乳について
 ~母乳育児を継続するために~

 母乳が赤ちゃんにとって発育発達を促すための最適な栄養としてだけでなく、感染症から守り、乳幼児突然死症候群の発症リスクが低下することは耳にしたことがあると思います。母乳には病気の発症リスクを低下させる薬のような効果があり、授乳期間を終えてからも効果は続くことが確認されています。4カ月母乳のみで育つ場合とミルクのみで育つ場合では上気道感染症の発症リスクは35%低下、RSウイルス感染症の発症リスクは74%低下、中耳炎の発症リスクは3カ月以上母乳のみとミルクのみでは50%低下するといわれています。また、母乳育児を行うことで認知機能を高め、IQ3・44ポイント上昇し、その効果は19歳まで持続することが分かっています。
 早産で出産したお母さんの母乳にはタンパク質や脂肪が多く含まれ、早産の赤ちゃんに適した母乳が出ます。生後早期から母乳が多い方が、壊死性腸炎、未熟児網膜症、慢性肺疾患の発症頻度が少ない、脳の発達が促される、感染での入院が少ない、大人になった後の心疾患のリスクが少ないことが報告されています。お母さんに対しては、産後の出血量が減少し子宮の回復を促す、産後の体重減少が促され、自然な避妊に役立つ以外にも、12カ月以上母乳育児を行った場合は母乳育児を行っていない場合より乳がんで26%、卵巣がんで37%発症リスクが低下することが分かっています。
 出産後の疲労で辛いと思いますが母乳は自然に出ないため、出産後1~3時間以内に搾乳し、2~3時間ごとに乳房が空に近くなった感じがするまでしっかり搾乳する必要があります。母乳が出ていなくても生後10日間位は続けることで母乳分泌が安定してきます。搾乳せずに乳房が母乳で満たされた状態を長時間続けていると母乳が作られなくなります。母乳育児は母子共に良い効果があり、母子のスキンシップから情緒的発達にも良い影響を与えてくれます。可能であれば、母乳育児をおすすめします。
(ハコラク 2021年4月号掲載)

函館中央病院
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      3月26日











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