日本建築家協会北海道支部などが主催する今年度の「高校生建築デザインコンクール」で、函館工業高校(小幡圭二校長)の建築科2年の相原柚奈さん(17)の作品「Semplice(センプリチェ)」が2位相当の優秀作品賞を受賞した。9日に同校で賞状伝達式が開かれ、相原さんに賞状が贈られた。同校生徒の受賞は今年度で10年連続となる。
同コンクールは道内の建築系学科がある高校を対象とし、今年度は空知管内南幌町の「みどり野きた住まいるヴィレッジ」内で道内の気候風土に適した北方型住宅の設計が課題。子育て世帯が住む庭付き一戸建て住宅という条件のもと、全道から144点が寄せられ、入選作品10点に相原さんの作品が選ばれた。
同日、渡島総合振興局函館建設管理部の山田聡部長が来校し、相原さんに賞状を手渡した。題名の「センプリチェ」は音楽用語で「素朴、単純に」という意味で中庭を中心としたシンプルな家をコンセプトとした。中庭部分は子どもの遊び場となるほか、ガラス張りにすることで日当たりも良く、屋内で子どもの様子を見渡しやすい設計となっている。
1月上旬にウェブ上で結果が発表され「まさか受賞できるとは思わず、びっくりした」と笑みを浮かべる。3年生では出身地に建てたい施設をテーマに卒業制作として設計に取り組むが「レベルアップした設計ができるよう、さらに製図について勉強していきたい」と意気込んでいる。(飯尾遼太)