道は1日、新型コロナウイルスの軽症や無症状の患者が療養できる宿泊施設「東横イン函館駅前大門」(函館市松風町)について、入所者が2月28日時点でゼロになったことを明らかにした。昨年11月27日に開設以来、ゼロになったのは初めて。
同ホテルは108部屋があり、道南の無症状者や軽症者を受け入れる。道によると、28日に1人が退所し、利用者はいなくなった。入所のピークは函館市日乃出町の救護施設「明和園」でのクラスター(感染者集団)発生などが相次いだ1月18日の83人。1月中旬以降、感染の落ち着きに伴い入所者も減少傾向にあった。
借り上げ期間は3月末までだが、道は4月以降も全圏域で借り上げを継続する方向。対策本部指揮室は「感染状況次第だが、4月以降も継続するためホテルだけは確保しておく必要がある」としている。
道によると、発症から10日間経過し、直前72時間に無症状の場合、施設退所が可能となる。宿泊療養施設は札幌3棟、函館、旭川、帯広、釧路、北見に各1棟の計8棟を運用している。(山崎大和)