新型コロナウイルス禍で食費を切り詰めながら生活するひとり親世帯を支援しようと、有志の市民グループ「函館東こどもサポートクラブ」(前田貴子代表)が昨年発足し、フードバンク道南協議会(広部節子代表)と連携して毎月1回程度、食料品を無償で提供している。(鈴木 潤)
メンバーは前田代表ら7人で、ひとり親世帯がコロナ禍の影響を受けていると聞き、昨年8月から活動を始めた。これまでは毎月1回程度、対象者20世帯ずつ順番に配っていたが、同協議会以外の多方面のサポートがあり、活動規模を拡大することになった。
1月30、31の両日は同協議会事務所前(松陰町)と桔梗福祉交流センター前で、約200世帯を対象に米や洋菓子などの詰め合わせを配布した。
今回の企画に対し、北海道行政書士会函館支部(嶋田不二雄支部長)が同協議会に道南ブランド米「ふっくりんこ」750キロ分を寄贈し、30日、配布に先駆け贈呈式を行った。嶋田支部長は「ひとり親世帯の生活支援に少しでも役立てば」と述べ、広部代表は「ありがたいです。お困りの世帯に届くよう活用します」と謝辞を述べた。
米のほかに、ハンバーグレストランを運営するアレフ(札幌)がカレーを寄付。せたな町の養鶏農家から寄付された卵を使い、函館短大付設調理製菓専門学校の学生が、マドレーヌを作った。
クラブのメンバー9人が参加し、ドライブスルー方式で食料品の入った袋を手渡した。受け取った対象者は「こんなにたくさんいただきうれしい」「皆さんの温かい笑顔にほっとした」と「マドレーヌは子どもが喜んでいた」などと、取り組みに感謝していた。
前田代表は「喜んでいただきこちらも励みになる。コロナが落ち着いたら交流活動にも取り組んでみたい」と話していた。