【木古内】佐女川神社の伝統神事「寒中みそぎ祭り」は最終日の15日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で海中みそぎは行わず、境内でご神体を清め、最後の水ごり(鍛錬)を行った。浴びると風邪を引かないなどご利益があるという水が会場にまかれ、歓声が上がった。
別当が持つさらしで全身を覆われた玉依姫命(たまよりひめのみこと)の御神体は、江戸時代の仏師・円空が作ったもので、この時しか見ることができない。無事ご神体を清め、それぞれの役を終えた行修者4人は、安堵(あんど)の表情を浮かべていた。
3年目の稲荷を務めた菊地隆仁さんの母、智穂さん(44)は2日間の鍛錬をねぎらったうえで、「今年は不完全燃焼だったかもしれない。それでも、毎年成長する姿を見ることができてうれしい」と話していた。
その後、神殿で祭りを無事に終えたことを奉告する「本祭」が執り行われ、2日間の日程を終了した。(佐藤由紀彦)