本場の伝統と和の心が融合した逸品に
まだ知らないスペイン料理の世界を堪能
柏が丘通りの角地に、2018年からスペインの国旗をはためかせる「マルモンターニャ」。店主の塩田和裕さんは、8年間の欧州修業時代に、バルセロナの1つ星レストランで副料理長を務めた人物。「日本で知られているパエリアやアヒージョだけではなく、さまざまなスペイン料理のおいしさを広めたい」と、食材はもちろん調味料まで現地から取り寄せ、本場の味にこだわり腕を振るう。
スペイン原産の黒豚「イベリコ豚」の旨みが堪能できる骨付き肉をはじめ、「前菜盛り合わせ」には、最高級のランク肉〝ベジョータ〟を使うサラミや生ハムの入ったクリームコロッケ、自家製のソーセージやフォアグラのガナッシュなど、ワインにぴったりな一品を華やかに盛り付ける。「多国籍な人が集まるスペインには、色々な国の文化を吸収し成長してきた歴史がある。スペインでは本来ありえない食材を使うことには葛藤もあったが、挑戦しなければ成長は止まる」と、函館ならではのメニューも考案。秋鮭や栗、ユキノシタが彩る季節のパエリアは、香味野菜を炒めた調味ペースト「ソフリット」や魚介ダシが染み渡る米と和の食材が絶妙に合わさり、初めて口にしたはずが不思議と懐かしさを覚える。本場の伝統と革新を併せ持つ味は、スペイン料理の奥深さを教えてくれる。
(ハコラク 2020年11月号掲載)
スペイン料理 マルモンターニャ
函館市松陰町31‐13
☎0138‐83‐5993
17:30~21:30
(20:30L.O)
※完全予約制
昼はテイクアウトのみ
火・第2水曜定休
禁煙 P有り(4台)
キャッシュレス決済利用可