函館中部高校(佐竹卓校長)は23日、同校で1年生が6月に七飯町大沼地区で行った環境調査のポスター発表会を開き、生徒が調査結果を基に考えた大沼の環境保全策を提案した。
文科省の指定のもと、同校が今年度から2024年度までの5カ年で進める「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」の事業の一環。生徒は大沼地区で湖水の水質調査や湖畔周辺の植生調査を通じ、自然環境の実態に触れた。調査後は採取したデータなどから班ごとに保全に向けたアイデアを検討し、ポスターにまとめる活動に取り組んできた。
同日は生徒同士でのポスターセッションを実施。6月の調査で得られたデータをグラフや表に示し、湖水や大沼に注ぐ河川の浄水施設やろ過設備の充実などのアイデアを披露した。生徒は来校したSSH運営指導委員を務める全国各地の大学教員からアドバイスを受け、環境保全への考えを深めていた。
班で大沼周辺のごみ箱の設置や森の整備など低コストで済む保全策を提案した千船永遠さん(15)は「研究活動を通じて地域活性化なども考えながら環境問題に向き合うことができた。発表をまとめ、大沼の現状のほか、環境保全のための知識も得られた」と話していた。(飯尾遼太)