国連が定める「国際平和デー」の21日、函館護国神社(大橋幸生宮司)で函館西高校書道部(顧問・天満谷貴之教諭)による世界平和と新型コロナウイルス終息を願う奉納揮毫(きごう)が行われた。1、2年生の部員8人が平和で穏やかな社会になるよう祈り、筆に思いを込めた。
国内外で書道など和文化を通じて、地域活性化や平和思想の発信に取り組む「和プロジェクトTAISHI」(愛知)が同日全国一斉に行った取り組みで、今年で4回目。全国48の護国神社と靖国神社(東京)、広島、長崎の平和公園を会場に、各地の書家と全国47校の高校書道部員が揮毫に臨んだ。
この日は揮毫前に部員らが参拝し、玉串を納めた。部員は1・2メートル×3メートルの大きさの紙に、早く今まで通りの生活が戻るようにと「平穏無事」という言葉を部員が1文字ずつ担当し、勢い良く筆を走らせた。ほかの部員も色紙に「世界平和」としたため、書家である天満谷教諭は「以和為貴(和をもって貴しと為す)」と流れるような筆使いで書き上げた。
同部2年の梶浦果歩さん(16)は「コロナ禍で少しでも多くの人が笑顔になればと筆をとった。部員みんなで世界平和を願いながら書き、良い書になった」と話していた。(飯尾遼太)