国内最古の稼働する観覧車として知られる、函館公園内「こどものくに」(青柳町)の「空中観覧車」が2日、道南に設置されてから70年を迎えた。同園スタッフが長年愛される遊具の“古希”にちなみ、紫色のリボンとメッセージボードを手作りして設置。来園者も一緒に祝った。
観覧車は、1950年に七飯村(当時)の大沼湖畔東大島に設置され、65年に現在地に移設された。国内最古を示す裏付けの一つとして、50年9月2日の新聞記事で公開が始まることが伝えられている。
高さ10メートル、直径8メートルで、八角形のホイールに日本では珍しい2人乗りの長いす型ゴンドラが8台付く。昨年12月に国の登録有形文化財に登録された。
手作りの紫色のリボンは各ゴンドラに付け、「観覧車70歳おめでとう」のメッセージボードは乗降口付近に掲げた。修学旅行生は旅のしおりを見せると無料で乗ることができるといい、この日も多くの学生や市民らがレトロな乗り心地を楽しんでいた。同園の加藤大地マネジャーは「これからも来園者の楽しい思い出に残れるよう100年以上の稼働を目指していきたい」と話していた。(小杉貴洋)