終末期医療と看取りを重視
手厚い介護と医療の提供
「介護医療院」は、2018年に新設されました。まだ聞き慣れない方も多いかと思いますので、どのような特徴を持つ施設なのかを紹介致します。
介護保険制度が発足した2000年、高齢者医療を提供していた病床群の多くは、介護療養病床を設置致しました。しかし、厚労省は22年度末までの介護療養病床の廃止を決定、その転換先として介護医療院を創設しました。介護医療院では入所期間に制限がない終の棲家として、ターミナルケアと看取りに対応する快適で安全な生活環境を重視しております。1人当たりの占有床面積を8m2以上とし、家具やパーティションなどによる間仕切りで、多床室でもプライバシーに配慮した環境を整備しております。
入所者は、要介護度1~5の方が対象ですが、実際は介護度の高い方が主で、認知症はじめさまざまな慢性疾患により、寝たきり状態の高齢者が多く見られます。職員は、医師・看護師・介護職員・薬剤師・栄養士・ケアマネジャーが常勤しております。医療面では一般診療のほか、経鼻・胃瘻経管栄養管理、喀痰吸引、糖尿病のインスリン療法などの継続的な医学管理・処置にも対応しております。さらに、急性疾病の併発時には迅速な治療を行い、夜間、休日にも医師がオンコールで駆け付けます。介護については食事、入浴、排泄など日常的なサポート全般とスタッフによる機能維持を目的としたリハビリを行っております。また、訪問歯科診療による口腔ケアは、口腔内環境の維持・改善により肺炎などの合併症や生活習慣病の予防効果があり注目されております。
このように、介護医療院は、医療と介護を手厚く提供する施設となっております。
(ハコラク 2020年7月号掲載)
介護医療院 竹田病院
函館市元町29‐21
☎0138‐26‐5812
■利用定員/60人
■定休日/無休