函館市内の学生たちが古民家を活用してさまざまな取り組みを進めている旧野口梅吉商店わらじ荘(市弁天町23)で、海外の料理やビールが楽しめる「多国籍居酒屋カルペ」が6月1日にオープンする。当初は4月からの予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け延期に。料理を担当する道教育大函館校4年の岩崎豪さん(24)は「待ちに待った開店。地域に根差す場所になれば」と意気込んでいる。
同所は1913(大正2)年築の木造2階建てで、米穀店や水産加工会社の事務所などとして使われていた。カルペでは同所入り口部分を活用し、営業する。
岩崎さんはこれまで留学やインターンシップでポルトガルやベルギーなど14カ国を訪問。道南食材を使い、各地で学んだ料理を日本風にアレンジして提供する。古民家ならではの趣を感じられる店内で、海外のビールやカクテルなどの飲み物とともに料理を楽しむことができる。
店名は古代ローマの詩「カルペディエム」が由来。ラテン語で「日々の花を摘む」という意味で、一日一日を大切に過ごせるようにという願いを込めている。感染防止のため、当面は予約制で営業し、店内の消毒など予防を徹底する。岩崎さんは「感染防止を考えながらの営業で緊張感がある。ウイルス拡大が落ち着いたら学生だけでなく、幅広い世代が集まる場になってほしい」と話している。
営業時間は午後5時~午後11時。予約は岩崎さん(080・6080・5035)へ。(飯尾遼太)