クラフトビールを提供するカフェ「エンデバー函館店」(函館市湯川町1、鹿内誉之店長)は、縄文人が食べていたとされるクリを使った「縄文ビール」を販売している。「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産登録を後押ししようと活動する「縄文DOHNANプロジェクト」(山田かおり代表)との共同開発。同商品をきっかけに、さらに幅広い世代に“縄文文化”を発信する考えだ。
同店は併設した醸造所「函館湯川ブリュワリー」で自家製クラフトビールを提供しており、同プロジェクトの提案を受けて商品が企画された。
縄文人が好んで食べていたとされるクリを副原料に選び、ローストして加えることで甘みや独特の風味を楽しめる。また、熟成期間を通常より長めに取ることですっきりとした味わいに仕上げた。醸造を担当した下田泰崇さんは「苦味が少なく誰でも飲みやすいのが特長」と自信をのぞかせる。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、現在はテークアウトのみでビールも量り売りをしている。同店のLINE会員になると100ミリリットル126円(税別)で、それ以外は210円(同)。ペットボトルや水筒など密閉できる容器を持ち込むか、専用のグロウラー(有料)もある。自宅でビールを楽しむ人も増えているといい、鹿内店長は「売り上げも好調で徐々に受け入れられている。ぜひ一度味わってほしい」と呼び掛けている。また、同プロジェクトの山田代表も「縄文の魅力を手軽に感じてもらえれば」と期待を込める。
問い合わせは同店(0138・84・6955)へ。(小杉貴洋)