日本航空(JAL)函館支店は20日、函館市で学ぶ留学生向けにオンライン会議ツールを使用した「JALおもてなし講座」を開いた。28日までの計3回の予定で、JALの接客スキルを伝える。(山崎純一、野口賢清)
新型コロナウイルスの影響で減便が続き、空港スタッフの人員に余裕があることで地域貢献活動を探している中、日本国際語学アカデミー函館校(湯川町)の生徒(留学生)もコロナの影響で地元のホテルなどでのアルバイトができず、コミュニケーションによる語学習得が困難になっている状況があり、講座を企画。「三密」状況にならないようにオンライン会議ツールを利用した。
JALは函館営業所の会議室から発信。講師はJALスカイ札幌の三浦智美さんと武井翼さんが担当。以前に市内の学生向けに行った講座の内容を今回の内容に合わせて作り直した。生徒は同校で約15人が参加し、一人一人がスマートフォンを手に受講した。
1回目はおもてなしについてで、表情や話し方、身だしなみを解説。同校では専門学校などへの進学を目指す生徒がほとんどのため、接客のほか面接時でも活用できる笑顔で話すことに必要な頬の動かし方を「あいうえお」などの発音で実演し、留学生も一緒に取り組んだ。このほか、おしゃれと身だしなみの違いも学び、2回目からは立ち姿やおじぎについて学ぶ。
受講したネパール出身のブラドキラビンドラさん(22)は「新型コロナウイルスの影響で気軽に外に出ることもできずストレスを感じていたが、おもてなし講座はとても楽しく勉強にもなった。将来は日本で働きたい」と話し、武井さん(27)は「最近は自分たちもマスク着用なので、笑顔で話す顔を意識した。皆さんの前にいなくても発音の練習をしている様子が画面から分かりオンラインの講座も良いと思った」と話していた。