市立函館病院(森下清文院長)は11日、同院で外科手術体験キッズセミナーを開いた。市内の中学生20人が実際に手術で使用する医療器具などを使い、模擬手術を体験した。
医療系の職種を目指す子どもたちに、医学を楽しみながら体験してもらうことを目的に毎年開催し今回で12回目。医師や看護師、臨床検査技師など約30人が生徒にアドバイスした。森下院長は「今日のセミナーでの体験が将来を考える何らかのヒントになれば」とあいさつした。
救急蘇生(ICLS)のビデオを見た後、外科医に欠かすことのできない縫合技術の一つ、糸結びに挑戦した。体験ブースは超音波凝固切開装置、自動吻合(ふんごう)器や内視鏡外科手術トレーニング用医療器具操作、超音波検査(エコー)など6カ所で、手術用のガウンを着用した生徒たちは真剣な面持ちで豚の心臓や脳を使用した縫合などの模擬手術に臨んだ。
医師を目指しているという附属函館中学校1年の小野寺佑菜さん(12)は「今まで知らなかったことが学べて良かった。どのようにして人の命が助けられるのか学びたい」と話していた。(木村京子)