道教委は28日、2020年度公立高校入試の当初出願状況(24日正午現在)を発表した。道南の全日制普通科で最も倍率が高かったのは市立函館で1・4倍、七飯が1・3倍で続いた。全日制職業科では函館工業で新設された電気情報工学が2・1倍の高倍率となった。
募集定員に対する出願者数は渡島の全日制で1960人に対して2169人、平均倍率は前年と同じく1・1倍だった。定時制は120人に対し55人、桧山の全日制は280人に対し202人だった。
全日制普通科では七飯が前年と同じ倍率を維持した。七飯町と姉妹都市提携を結ぶ米・マサチューセッツ州のコンコード町の高校との交流や部活動に力を入れている。同校の担当者は「受験生が国際交流に興味を持ってくれたことが維持につながった」と話している。
一方、全日制職業科では函館工業が新設の電気情報工学のほか、建築で2・0倍、電子機械で1・7倍の高倍率だった。同校の担当者は「体験入学などの機会で新設学科を中心に学校の魅力を感じてもらえたのでは」と分析。道南いさりび鉄道など地域との連携やブリ缶詰の開発を進める函館水産は4科中2科で前年の倍率を上回った。同校の担当者は「さまざまな取り組みを通じて学校を知ってもらえた」と話した。
出願変更は29日~2月4日、出願変更後の状況は同14日、再出願後の最終状況は3月2日に発表。推薦の面接などは2月13日、一般の学力検査は3月4日に実施する。(飯尾遼太)