17歳以下のプログラマーやクリエーターを支援する「未踏ジュニア」(一般社団法人未踏主催)の「スーパークリエータ」に函館ラ・サール高校2年の松田活さん(17)が、このほど認定された。15日に発表された「Unity(ユニティ)インターハイ2019」(ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン主催)でも、自作のゲームで優勝を果たした。松田さんは「正直周りのレベルが高くて自分の作品でいいのかという気持ちだが、認めてもらいうれしい」と喜んでいる。
今年の未踏ジュニアには、全国から127件の応募があり、ビデオ審査などを経て13件を採択。各界で活躍するプロジェクトマネジャーや専門家による指導のほか、最大50万円の開発資金や機材の援助を受けられる。特に突出した成果を残した人を「未踏ジュニアスーパークリエータ」として認定。今回は松田さんを含め8件だった。
松田さんは以前から作りたいと考えていたというスマートフォンやタブレット端末だけでアプリケーションを簡単に作れる開発環境「Mallet(マレット)」を提出した。限られた製作期間に追われながらも、合宿やプロジェクトマネジャーとのやり取りを通じて課題を解決してきた。スーパークリエータの認定も「実感はなかったが、貴重な経験になった」と振り返る。
一方、ユニティインターハイは、審査員特別賞に輝いた昨年に続いて、2年連続の本選出場。ゲーム開発エンジンのユニティを使って製作したパズルゲーム「Overturn」で優勝に輝いた。同作は日本ゲーム大賞U―18部門(一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会主催)でも銀賞となった。
ブロックの壁に沿って動く正三角形のキャラクターが回転する方向を向いて目が動くように細部までこだわった。操作はシンプルだが、徐々に難易度が上がっていくという。大会の審査員からは「ずっと遊べる面白さがある」と評された。
ユニティを使ったゲーム作りのほか、競技プログラミングにも取り組んでいる。松田さんは「一から作るのが楽しい。親しみやすい作品を作り続けたい」と話している。(小杉貴洋)