新たな発想で時代の変化に寄り添い母子で守る自慢の味を次世代にも広げる
「焼肉・ホルモン丸亀」がこの地で暖簾をあげたのは57年前。「今でこそ住宅街になっていますが当時は野原が広がり、近所の人が集まる小さな店でした。仕事帰りに酒を飲みに寄る人が多かったなごりで、刺身や焼き魚といったつまみメニューが今でも残っていますよ」と教えてくれたのは店長の清田茂人さん。創業者は祖母の恵美子さんで、現在は母・ときみさんと共に3代目として店の味を受け継ぐ。
丸亀の代名詞といえば週に120kg以上を仕入れる道南産の豚ホルモン。この量を全て手作業で下処理するのは並大抵のことではないが、丁寧に脂や膜を落とすことで実現できるクセの無い味わいと甘辛くコク深い自家製ダレが合い、ホルモンだけをひたすらに食すような熱烈なファンを生み出してきた。店は時に客が並ぶほどの盛況ぶりだが、「安泰と思ったら終わり。このにぎわいを守りたい」と鉄板からはみ出す巨大なステーキやアイスバーを丸ごと入れた「ガリガリ酎ハイ」などインパクトのあるメニューも常に考え続けている。半世紀以上変わらぬ味と時代に合わせた不断の努力。「常にまだまだだと思っている」という謙虚な姿勢で丸亀の新しい時代を盛り立てている。
(ハコラク 2019年12月号掲載)
焼肉・ホルモン 丸亀
北斗市七重浜3‐15‐30
☎0138‐49‐2718
16:30~23:00
月曜定休
喫煙可 P有り(20台)
キャッシュレス決済可