函館市住宅都市施設公社は、10月19日から約3週間にわたって「香雪園」(函館市見晴町、見晴公園)で開かれた「はこだてMOMI―G(もみじ)フェスタ」の来場者数をまとめた。昨年より約6000人多い4万4641人で、2009年の初開催以来、過去最多となった。紅葉を目当てにした訪日外国人客(インバウンド)需要の高まりが大きな要因で、回を重ねるごとにイベントの認知度も上がり、週末を中心に多くの市民らでもにぎわった。
道内唯一の国指定文化財庭園「香雪園」で、ライトアップされた紅葉を楽しめるイベントとして今回で11回目。100灯を超える照明で照らし、園内の秋の深まりを幻想的に楽しめることができる。
昨年は胆振東部地震によるブラックアウトの影響で、例年より2000人ほど来場者が少なかった。ここ数年は中国や台湾圏からの旅行者の来場が特に多く、平日は早朝から夜までインバウンド客が来場していたという
今年の本格的な見頃は10月下旬からで、作品展示や週末にはクラフト体験ができる体験会も充実していたことから市民の来場も目立った。期間中は水、木曜日を除き休憩スペース「緑のセンター」で恒例の無料ミニライブを開催し、「函館こども歌舞伎・創劇新舞踊市松流」が初出演し盛り上げた。
園亭では、当初2日間の予定で「つるしびな一人展」も行われたが、見学者が途切れなく要望も多かったことから作者の協力を得て展示期間を1週間に延長した。同公社東部公園事務所は「年々来場者数は微増していたが、今年は特に多くの方に来たいただいた。来年以降も楽しんでもらえるように内容を充実させていきたい」と話した。(小杉貴洋)