交通事故防止や、運動・認知機能の維持を狙い、函館市在住の65歳以上の高齢ドライバーを対象にした「健康安全運転講座」が8日、ダイハツ北海道函館店で開かれた。66~89歳の男女約15人が参加し、正しい運転姿勢や死角確認の学習、体力測定や運動指導を体験し、長く安全に車を活用できるように自己の運転技術を再確認した。
ダイハツの地域密着プロジェクトの一環で、各種団体と連携し高齢者の事故減に努めている。ダイハツ北海道販売の主催で函館市が後援、今年度は2回目の開催。
運転の基本を学ぶ講座では、日本自動車連盟(JAF)函館支部の職員が講師となり、運転前の確認として、シートの高さやシートベルトの位置、バックミラーの角度などを挙げて正しい運転姿勢を紹介。その上で、「長年の運転姿勢で最初は違和感があるかもしれない。正しい姿勢に近づけることが安全を守ることにつながる」と話した。
また、車の周りに置いたカラーコーンを運転席から見る死角確認では、ミラーだけでは不十分で乗車前の目視の重要性も伝えていた。衝突回避ブレーキ機能などが付いたダイハツ車の安全サポート機能の高さに、参加者は驚いていた。
道理学療法士会道南支部による体力測定、健康講話では、衰えがちな運動能力を高める簡単な体操などが紹介され、効果を実感していた。運転歴50年という市内在住の無職、中井正房さん(70)は「死角確認ではミラーの角度を変えても見えないところがあって怖かった。改めて目視の大切さを再認識した」と話し、今後も安全運転を心掛けることを誓っていた。(小杉貴洋)