道南いさりび鉄道沿線の2市1町(函館市、北斗市、木古内町)を舞台として6、7月に開かれた「はこだてトリエンナーレ みなみ北海道を旅する芸術祭」(実行委、ハコダテプラス主催、同鉄道協力)が、国土交通省の第18回日本鉄道賞特別賞に選ばれた。鉄道に関する施設整備など優れた取り組みを表彰するもので、主催した3者は連名で初受賞となった。
日本鉄道賞は鉄道への理解と関心を深めようと、日本の鉄道開業130周年を記念し2002年から始まった。「はこだてトリエンナーレ」(6月28日~7月21日)は、道内外の作家約30人の絵画など個性豊かな作品が並び、地元住民のみならず、多くの観光客の目を楽しませた。
受賞したのは同賞表彰選考委員会の「旅のアートの融合による地域の未来創造」特別賞。受賞理由について同省は「沿線の作品を巡ることで美術と触れ『みなみ北海道』の風景や人との出会いを創出した。地域の自然や人、モノなどに新たな価値を加え、地域の発展の可能性を示した」としている。
受賞した3者は「アーティストや地域住民、いさ鉄と協力して作り上げた芸術祭を鉄道の視点から評価していただき、うれしく思う」としている。(野口賢清)