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PRODUCT HISTORY/『社長のいか塩辛』 布目

社長のいか塩辛シリーズ

株式会社 布目 代表取締役社長 石黒義男さん

旧パッケージ

製造風景

    地元の持ち味を生かす水産加工メーカーとして品質を追及

    函館伝統の味を全国に届け地域と共に成長を続ける
    「株式会社布目」は、看板商品「社長のいか塩辛」だけで1日2tを製造し、年間100万個以上を売り上げる、函館を代表する水産加工メーカー。1941年に「布目賢治商店」として入舟町で創業し、イカの皮をむくことで色彩の美しい塩辛に仕上げた「いか白作」を最初のヒット商品に、長年培われてきた伝統的加工法を引き継ぎながら、新しい技術や設備を取り入れてきた。テレビショッピングで8万5千セットを売り上げた「黄金松前」や常温保存可能な「かにみそ」など、現在製造する品目は200種類にのぼる。2013年に浅野町に完成した新社屋は、加工から出荷までをワンフロアで行える効率的な工場を設計し、〝見せる工場〟として案内パネルと共に製造工程が見学できる専用通路も設置。人材確保が難しい昨今、「こんな時こそ人を大切に、ここで一生働きたいと思ってもらえるシステム作りが必要」と、トイレや食堂、休憩室といった社員の過ごしやすさを向上させる設備にも力を注ぎ、正社員比率の高い雇用に注力するなど、地元の人と共に暮らし成長できる企業を築いている。

    きっかけは社員からの提案 鮮度を生かした塩辛が評判に
    「社長のいか塩辛」の〝社長〟とは、1984年から代表を務めている石黒義男社長のこと。20年以上前、年始の挨拶まわりに出掛ける時、「正月料理にもそろそろ飽きる頃だろう」と、無添加の塩辛を自社の工場で100kgほど作って、得意先や来客に配るとその味が評判に。その後〝社長用の塩辛〟と張り紙して社内の冷蔵庫に保存されているのを見つけた社員から「このネーミングで商品化できないか」と提案があり、製造へと動き出した。〝社長〟の名を冠するからにはとことん味を追及しようと、函館の塩辛に伝統的に使われる国産真イカにこだわり、社長自ら見定め沖縄県から取り寄せる「青い海」という名の旨みある塩とイカゴロで味付け。鮮度を生かすため極力添加物と塩分を控えた「社長のいか塩辛」の消費期限は18日ほどで、保存できる期間の短さに発売当初は店からの返品やクレームも多かったという。しかし粘り強く販売を続けると、雑味が無く鮮度の良さがわかる味がじわりじわりと人気になり、他社製品の消費期限に影響を及ぼすほどのヒット商品へと成長した。

    大切にすべきは〝人〟 78年培った技術を伝えたい
    「手間や時間がどんなにかかっても、辛抱強く良いものを作り続ければ必ずお客様に伝わる」と石黒社長は力強く語る。今では全国にファンがいる「社長のいか塩辛」は、今年夏から北海道限定パッケージを販売。道産真イカと青唐辛子を贅沢に使い、さらなる上質を追及した「社長のいか塩辛~極~」も人気を集める。これらを作る工場を2階の見学通路から案内してもらうとスタッフがてきぱきと働く様子が見渡せる。鮮度を落とさぬよう一晩かけ蒸気で解凍したイカを、選別、塩漬け、裁断し、異物がないか1枚1枚チェック。味付けし、突き棒で混ぜながら4日間熟成された塩辛は手早く箱詰めされていく。どんなに機械化が進んでも、塩辛作りの最後は人の目と手が頼り。「6年前に新社屋を建てる時にまず考えたのは社員のこと。水産加工現場にあった厳しい職場イメージを払拭し、地元の若い世代に長年培ってきたノウハウを伝え函館の味を守りたい。地元の人を採用できれば、地域貢献にも繋がる」。何より人を大事に経営を考える石黒社長の視線の先は、海のように広くて深い。


    株式会社 布目
    函館市浅野町4‐17
    ☎0138‐43‐9101(代)
    問い合わせ時間/8:00~17:00
    第2・4土曜、日曜、祝日定休 
    ※工場見学は予約制

    ハコラク2019年10月号掲載













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