鉄道・運輸機構は11日、北海道新幹線の青函トンネルで9月から10月にかけて時速200~260キロで走行する速度向上試験を実施すると発表した。遅くとも2020年度中に青函トンネル下り線で、特定時期の一部時間帯で210キロでの走行実現につなげたい考えだ。
青函トンネル内の制限速度は、貨物列車とすれ違う際に発生する風圧による荷崩れなどを防ぐため、開業当初は140キロに抑えられていたが、3月のダイヤ改正で160キロまで引き上げられた。
同機構などは当初、昨年9月に青函トンネル内での210キロまでの速度試験を予定していたが、胆振東部地震の発生を受けて200キロ以上での試験を見送った経緯がある。今回の試験では9月4日から10月21日にかけて200キロ以上での走行試験を実施し、トンネル内での制限速度のさらなる引き上げを見据え、安全性に問題がないかを確かめる。(野口賢清)