JR北海道の車両「道南海の恵み」が6日、ツアーのため道南いさりび鉄道の路線に乗り入れ、同社の観光列車「ながまれ海峡号」と連結運行した。JR北の車両が同路線を走るのは、道新幹線開業に伴い経営分離して以降初めてで、珍しい姿にツアー参加者や訪れた鉄道ファンが写真撮影を楽しんだ。
JR東日本・北海道が7~9月に開催中の「青森県・函館観光キャンペーン」の一環。この日は道南海の恵みを使ったツアー(道オプショナルツアーズ主催)と、ながまれ海峡号を使ったツアー(日本旅行主催)に合わせ約30人が参加。車両を連結したまま、各ツアーを満喫した。
JR函館駅では、ツアーに先立ち参加者への見送りも行い、同駅の小坂賢一駅長や人見認定こども園の園児ら約30人が乗客に手を振り、イベントを盛り上げた。海の恵みツアーに参加した旭川市の会社員、立田奈々江さん(54)は「JRの車両といさ鉄の車両が連結する様子を撮影でき、うれしく思う。ツアーもしっかりと楽しみたい」と話した。いさ鉄運輸部の勝又康郎専任部長は「今回のJR北との連携を生かしながら、今後も地域活性化につながる取り組みに挑戦していきたい」と意気込んでいた。(野口賢清)