【厚沢部】第37回厚沢部町ばんば競技大会(厚沢部町馬事振興会主催)が19日、町赤沼町の厚沢部川河川敷特設会場で開かれた。屈強な馬たちが繰り広げる力強いレースに、会場に詰め掛けた観客から拍手が送られていた。
ばん馬とは、農耕用大型馬が鉄製のそりに騎手と重石を乗せ、障害が設置されたコースを競う北海道独自のレース。この日は道内各地や青森から約50頭が参加した。
最重量級のレースでは、200キロのソリに50キロの重り15個を積み、騎手と合わせると総重量1トン引きながら坂を必死に駆け上る馬の姿が見られ、観客からは惜しみない応援の歓声が送られていた。また25キロ~100キロ前後の重りを引くポニー馬によるレースも行われ、来場者を楽しませていた。
町馬事振興会の山田喜美男事務局長は「今日は天候に恵まれて最高の状況でレースができた。馬を育てる人が減っていてばん馬を取り巻く環境は厳しくなっているが、これからも伝統を継続できるように頑張りたい」と話していた。(小川俊之)