【江差】日本遺産認定を記念して江差町が制作した巨大ニシンのぼりが2日、江差港南埠頭(ふとう)で掲揚された。小雨交じりで10メートル近い強風が吹くあいにくの天候の中、全長25メートルの雄姿が空中にたなびく様子を、観光客らが写真に収めていた。
ニシン漁によって栄えた江差町に再び活気を取り戻そうと、地元の小学生のアイデアを元に2017年に完成。昨年5月に続き、2度目の掲揚となるこの日は、午前11時半に重さ70キロののぼりがクレーンを使って地上約50メートル付近まで持ち上げられると、折からの強風にあおられながらも、元気いっぱいに空中を遊泳していた。
当初は2時間にわたり掲揚する予定だったが、強風で吹き飛ばされる危険性があるとして、10分ほどでお披露目を終了。函館から観光に訪れ、昼食を取るために立ち寄った町のアンテナショップ「ぷらっと江差」から偶然ニシンのぼりを目撃した内川陽子さん(73)は「とても大きくて驚いた。地元の人たちのニシンに対する思い入れが伝わってきた」と話していた。
ニシンのぼり掲揚は今後、5、12、19、26の各日にも実施する予定(時間は午前11時半~午後1時半)。天候により中止や時間変更となる場合がある。問い合わせは町観光情報総合案内所(0139・52・0117)へ。(小川俊之)