いさ鉄車内で新元号「令和」を迎えませんか―。北海道オプショナルツアーズ(札幌)は4月30日から5月1日にかけ、道南いさりび鉄道の車内で新元号を迎えるユニークな企画を催行する。函館発着の約10時間のツアーで、鉄道、ジャンボタクシーを使った「昭和・平成から令和への旅」と題し、1人1万5800円(大人、子ども同額)で売り出している。
平成最後の4月30日午後11時25分に、いさ鉄車両「136D」(通称たらこ)で函館駅を出発。茂辺地―渡島当別間で令和元年5月1日午前0時を迎え、車内で参加者が祝杯を上げる。木古内駅に到着後いったん列車を降りる。この時期、道南はサクラ観光のトップシーズンでホテルは満室状態なため、北斗市茂辺地で保存・展示している寝台特急「北斗星」の客車2台を、特別に夜間休憩場所に使う。車内に2時間半滞在できる。
休憩後、きじひき高原パノラマ展望台(北斗市村山、標高560メートル)へ向かい、雄大な初日の出を楽しむ予定。また、法亀寺しだれ桜(向野)、大野川沿い桜並木(本町)などの北斗桜回廊を堪能する。初風呂として函館の温泉「西ききょう温泉」の日帰り入浴も用意する。木古内駅からの足はジャンボタクシーを利用する。
再び上磯駅からいさ鉄車両「125D」(急行色)に乗車し、函館駅に午前9時22分到着する。
たらこ、急行色とも昭和期の塗装を再現した車両で、北斗星は平成の時代を駆け抜けた名列車。令和の幕開けをいさ鉄車内で過ごすという3元号にちなんだ企画だ。同社は「元号をまたぐ鉄道企画は、本州のローカル私鉄で催す例はあるが、道内では唯一。札幌から愛好家が参加するが、地元の皆さんにもぜひ楽しんでほしい」と呼び掛ける。
夜間の旅行のため、子どもの参加は要相談。申し込みは同社(011・212・1170)またはホームページで。(山崎大和)