全国の高校生が創作菓子で日本一を目指す「第11回貝印スイーツ甲子園」(貝印主催)の予選大会(東日本ブロック)が8月上旬に東京都で開かれ、清尚学院高校製菓衛生師科の3年生女子生徒3人が出場した。惜しくも決勝大会進出はならなかったが、審査員の評価は上々で、3人は「悔しさもあるが良い思い出になった。この経験を将来に生かしたい」と話している。
大会には、オリジナルスイーツのレシピなどによる書類審査に266チームが応募。東・西日本ブロック合わせて23チームが駒を進めた予選大会では、オリジナルと課題の2作品を3時間以内に仕上げ、審査を経て決勝大会に出場する両ブロック各2チームを選出した。
チームは3人1組で、同学院からは菊地唯さん、笹森美菜さん、吉田陽十美さんが「だべらー」のチーム名でエントリー。試作などを含め約1カ月の期間で、抹茶やほうじ茶をふんだんに使用したムースなどを5層に重ね、下層にはザクザクした食感が楽しめるシュトロイゼルを配置した。抹茶スポンジクラムで表面を飾り、人形やあめ細工のサクラで飾り付けたケーキ「なまら春だべさ」を完成させた。
予選大会では、緊張と勝手の違いに慣れることができず苦戦した。試作では失敗しなかったあめ細工が思い通りにならかった。それでも厚沢部町産の黒大豆などを使ったケーキは満足の出来。審査員からも「断面がきれいで味も良かった」と高評価を受けた。しかし、強豪勢に及ばず涙を飲んだ。
3人は「予選大会に出場できただけでも奇跡」とし、笹森さんは「諦めずにやってよかった」。吉田さんと菊地さんも「結果は振るわなかったが楽しくやれた」と笑顔。今後も製菓のエキスパート目指してまい進することを誓った。(小杉貴洋)