【北斗】函館水産高校(亀山喜明校長)で29日、ブリをテーマにした課題研究授業が開かれた。水産食品科の3年生10人が新鮮なブリをさばき、刺し身で味わい、加工品などの製品化に向け他魚種との違いなどを確かめた。
近年函館近海で水揚げ量が増えているブリを使った製品が作れないかと、同校が渡島総合振興局へ働きかけたことがきっかけ。この日がブリを使った1回目の授業となった。使用したブリは前日に南茅部地区で水揚げされたもので、この取り組みのために同振興局が、1本5キロ程度のものを12本、無償で提供した。
始めに教諭がさばき方の手本を見せ、続いて生徒が実践。頭や内臓を取り除き、身を包丁で丁寧に切った。川瀬優輝哉さん(17)は「はじめてブリをさばいたが、体が大きくて骨も固く、背骨に沿って包丁を入れるのに少し苦労した。今後研究を重ね缶詰などのアイデアを練っていきたい」と話していた。同校では今後ブリを使った授業を5回程度予定している。
2016年の管内の魚種別漁獲量をみると、ブリはホタテ、スルメイカに次いで3番目に多く、市町村別漁獲量では鳥取県境港市に次いで、函館市が7537トンで全国2位の水揚量だった。(野口賢清)